シューベルトの交響曲の番号について

シューベルト作曲 交響曲第8番「ザ・グレート」ですが、シューベルト最後の交響曲でもあります。

いろいろあって7番にされたり9番にされたりもしました。もともとシューベルトの場合は先述のドヴォルジャークと違い作曲年代順に交響曲の番号がつけられていました。ただ、シューベルトは未完の作曲家と言われるくらい未完成の曲が多く、未完成の交響曲を含めると14曲作曲をしています。

そこで、いまシューベルトの「未完成」と言われる交響曲第7番D.759「未完成」を、完成した7曲にプラスした番号をつけたのが、1978年に国際シューベルト協会がドイチュ目録改訂(ドイチュは作品番号のD.のことでシューベルト作品目録です。)でいま標準的に使われる(使うべき?いろいろ議論が未だにありますが)番号で、それで判断すると、ザ・グレートは第8番になります。
それ以前は、1951年のドイチュ目録が基本で、未完だったホ長調D.729が、Weingartnerが補筆したものがUniversal Editionから発売されていたホ長調(ピアノスケッチにFine.と書かれていたことから完成されたともみられたり様々な理由)交響曲も番号に数えられたことから一つ繰り下がって第9番とされていました。
それ以前は、未完成のものは番号に入れず、完成した7曲のみを数え第7番とされていました。で、今の「未完成交響曲」D.759が、第2楽章までは完成しており、親しみのあるメロディーで人気があった影響で番号が追加され第8番「未完成」となっていた時代もありました。
また、一般的ではありませんが「幻の交響曲」とも呼ばれるグムンデン・ガシュタイン交響曲ホ長調(最近の研究では、グレートと同じ曲ではないかとされています。)を番号にいれザ・グレートは10番とされた時代もありました。
シューベルトほど交響曲の番号で頭を抱える人はいないですよね、、、

自分のおすすめのシューベルトのザ・グレートは、チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルハーモニーのものこの黄金の組み合わせの至極の演奏を是非!

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