June 18, 2006
2006/06/16 藝大フィルハーモニア定期第318回 新卒業生紹介演奏会
昨日(正確に言うと一昨日)は、藝大奏楽堂で、新卒業生紹介演奏会があり、その収録を手伝って来ました。同級生なので、少し思い入れがあるかな?と思いつつ。。。ただ、演奏会は盛り沢山。。。
ドヴォルジャークのチェロ・コンチェルトとラフマニノフのピアノ・コンチェルトを、2曲同じ演奏会でやると言うだけで、もうお腹一杯です。
でも、やはり思う事はいい音楽も多々ありましたが、どうしても全体を周りを見渡す事が出来ていないと言う事が多くあったように思います。自分も含めて、今後、気をつけていかなくてはと思いますが。
ちょっと辛口かも知れませんが、演奏会の内容は、
藝大フィルハーモニア定期第318回 新卒業生紹介演奏会
2006年6月16日金曜日
東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
主催 東京藝術大学音楽学部/東京藝術大学演奏芸術センター
指揮 田中良和
管弦楽 藝大フィルハーモニア(東京藝術大学管弦楽研究部)
1、神田勇哉(フルート)
A.ジョリヴェ作曲 フルート協奏曲
フルート協奏曲。フルート人口というのはかなりあると思うのですが、フルート協奏曲と言うとわずかしかありません。モーツァルトは有名ですが、あとは、なかなか。。。でも、そんな中のフランスの作曲家、ジョリベのフルート協奏曲有名です。曲は、フルートと弦楽合奏という小編成で構成されています。
演奏は、今日の中では一番よかったと思います。無調性の現代音楽なのでしっかり聞き込んでいないと理解できないものなのかも知れませんが、大きな音楽の構築と、細かい音型も理解して奏している感じがしました。全体的に曲自体が旋律的な曲ではないので、そういう要素はやはり感じにくいのですが、独特のフルートの音をなにかはっきりと分かりやすく奏されていたような気がしました。
2、田崎尚美(声楽・ソプラノ)
G.ヴェルディ作曲 歌劇「マクベス」より“野望に充ちて〜立て地獄の司よ”
シェイクスピアの原作によってヴェルディが作曲した有名なオペラ「マクベス」の中のアリアの1つです。
演奏は、全体的に音程がフラットがかっていた印象を受けざるをおえません。ただ、声楽家の演奏を聴くとそう感じてしまう時が多々あるので、学生にとっては酷く難しい注文なのかも知れませんが。。。でも、冒頭の語りの部分等は雰囲気が出ていてよかったと思います。技巧的?な曲なので、唄を聴きたいと思ってしまうのですが、技巧に走る日本人の悪い癖なのでしょうか?技巧はさておき、雰囲気はしっかり出ていてよかったと思います。
3、辻本玲(チェロ)
A.ドヴォルジャーク作曲 チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
言わず知れたチェロ協奏曲の有名でかつ名曲の1曲です。チェロ協奏曲と言うのは、実はありそうでいてあまり、数がないのです。その影響もあって、良く演奏される曲ですし人気曲です。素晴らしい曲なので、聴いた事がない人は、是非、聴いてみて下さい。この曲もそうですが、ドヴォルジャークの曲は全体的にイヤらしい気がします。あらためて感じました。
演奏は、これでいいの?という感じに酷いものでした。音程はぼろぼろ、テンポは揺れて一瞬の快楽に溺れ、曲全体が見えていないし、盲目的すぎて、オケともあわない。いい意味でいえば「若い」のかも知れませんが、これはかなりやばいでしょうという感じでした。いえば、音楽は、音と音のつながり、始まりの音の中に、終わりまでのすべての音を内包している、始まりと終わりの同時的存在。もちろん、その場その場の生成や、一瞬の快楽も重要なのですが、全体的なものの中にそれがあるのであって、細切れにするものではないと思います。確かに、この曲自体、主題が多いというか全体が見えにくい曲ではあるかも知れませんが、決して見えなくなっているような曲ではありません。こういう演奏を聴くと何かねぇ。。。家に帰ってから、CDを聴いてしまいました。
4、後藤英江(作曲)
ビート・プロジェクト〜オーケストラのための
同級生なので甘くなってしまいますが、自分には、このテンポ感と展開の速い、このような曲は絶対に書けないなと思いつつ。。。彼女らしさが出ていたように思います。
ただ、やはり自分はオーケストラは弦主体の楽器(編成)であって、弦をどのように生かすか、その中に管楽器や打楽器の存在をどう据えて生かすかという考えがあります。なので、この曲をオーケストラでやる意味というのはあまり感じられませんでした。弦のなりというものが必要であるような気がします。ただ、この展開が速く、テンポも速い変拍子の曲が、通った事に感動とお疲れさまをいいたいです。
5、前田拓郎(ピアノ)
S.ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
ラフマニノフのピアノ協奏曲、全4曲の中でやはり有名なのは2番3番ではないでしょうか。いずれも人気曲で、有名曲であります。この2番も1度聴くと何処かで聴いた事があるなと感じるような曲です。
演奏は、かなり好感を持てる演奏でした。3楽章の遅いテンポ設定などは、音の一つ一つを大事にして聴かせる。それが、決してその部分に酔ってしまって揺れているのではなくて、意思を持ってしっかりとテンポを落としているところが説得力がありました。音もしっかりと聴いてひかれた音がだされているような感じがしました。オケの人達も、凄く乗っているような気もしました。ただ、何か「もうひと押し」あるといいかななんて思ってしまいました。ロマンチックな曲ですので、、、それを、全体を感じつつ見失わないでやるというのが難しいのですが。。。
こんな演奏会でした。辛口でもありますが、自分への注意としても書いてみました。
今後も、皆様の活躍をお祈りしています。
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芸大器楽科です。
いつも(特に芸大関連の)批評を楽しみにしています。
芸大の演奏会を見て、その演奏会について他人がどう思っているか、というのはなかなか見れないので。
まだ自分は、全体的に音を見る事が(始まりの音の中に〜)ができてないのかなと思います。
また覗かせていただきますのでよろしくお願いします。
おはずかしい限りです(苦笑)。
ちょっと、独特な考え、辛辣かも知れませんが、自分なりに純粋に聴いて思った事を書こうとしています。なかなか、難しいのですが、作曲する人間としての考えも結構あると思います。
これからも、コメント残していって下さい。